新井 勇人院長 港北どうぶつ病院 | ドクターズインタビュー

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頼れる獣医が教える治療法 vol.007

誤飲と慢性の嘔吐・下痢・血便
消化器系疾患
誤飲と慢性の嘔吐・下痢・血便
港北どうぶつ病院
新井 勇人院長
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原因不明で長期化する嘔吐・下痢・血便も内視鏡で安全に診断できます。

―その内視鏡ですが、誤飲した異物を摘出する以外にも有用だと伺いました。

そもそも内視鏡の本来の使用目的は誤飲した異物の摘出ではありません。胃や腸の内側を、お腹を切らずに検査するための機器です。そして当院でも勿論そのような検査も多数実施しています。

―どのような症状のときに内視鏡の検査をおこなうのですか?

動物病院に来院する症状で一番多いのは消化器症状、つまり嘔吐・下痢・血便などです。多くの消化器症状は動物病院に行って治療してもらえばすぐに治ってしまうことが多いと思いますが、いくら治療を受けても治らず、何カ月も症状が続いている。血液検査やX線検査をしても何も異常が見つけられない。そんなときに内視鏡の出番です。X線検査では見つけられない胃の内側の癌なども見逃すことはありませんし、特殊な器具を使って胃や腸の組織を採取することで、パッと見は異常が無くても、細胞レベルで起こっているミクロの異常を検出することも可能です。

―具体的にどのような病気が見つかることが多いのですか?

もちろん内視鏡検査さえすれば全ての病気を見つけられるという訳ではありませんが、多いのは大別すると二種類です。一つは消化管型リンパ腫や胃腺癌などの腫瘍系疾患。もう一つは炎症性腸疾患という括りで免疫異常だけではなく複雑な要因が絡み合っていることが多い非常に厄介な疾患です。これらの診断がついてしまうと完治を期待できないケースもありますが、診断をつけることには非常に意義があります。なんだか良く判らないなぁ、治らないなぁ、本当にこの治療でいいのかなぁ、と思いながらダラダラと吐き気止めや点滴を投与し続けるのと、診断をつけて狙いを定めた治療をするのとでは治療効果にも大きな差がありますし、オーナーのモヤモヤした心情も全然違うはずです。厄介な疾患もありますが、獣医療もどんどん進歩しているので治療薬や食餌療法など色々なアプローチが可能になってきています。そのあたりもぜひ相談頂ければ、最善のものを提供できると思います。

―費用はどの位かかりますか?

内視鏡を使用すると、術前の血液検査、X線検査、麻酔管理等全て含めて小型犬の異物摘出でも10万円前後はかかります。原因不明の嘔吐・下痢の検査の場合は口から入れる上部内視鏡とお尻から入れる下部内視鏡の両方をやって、さらに病理検査や免疫系の検査なども同時に行うと、症状や体重などにもよりますが最低でも15万円。場合により25万円くらいになることもあります。

ドクターからのメッセージ新井 勇人院長

「(異物を)飲み込んじゃった!」と慌てて病院に駆け込んで来られるオーナーが沢山いらっしゃいます。急いで対応してもらわなきゃという意識は素晴らしいのですが、家を飛び出す前にいくつか確認を。まず家の中を隅々まで見渡して、飲み込んだと思い込んでいた異物が床に落ちていないかをよく探して下さい。実は机の下に落ちていました、ということがよくあります。それともう一つ。確実に飲み込んでしまった場合は、その飲み込んだ物と同じ物があればそれを。あるいはそれを包んでいた袋やケース等、何かヒントになる物、形状や大きさを予測できる物があればなんでも来院時にお持ち下さい。内視鏡で摘出できるか?吐かせるリスクはないか?等々色々な情報が得られ、処置の正確性や安全性が向上します。異物誤飲への対応はオーナーの協力が欠かせないのです。

誤飲と慢性の嘔吐・下痢・血便
誤飲と慢性の嘔吐・下痢・血便

港北どうぶつ病院

場所
神奈川県横浜市都筑区 大棚町3004−1 MAP
電話
045-620-5550
診察動物
イヌ ネコ ウサギ ハムスター フェレット
診察領域
歯と口腔系疾患 眼科系疾患 皮膚系疾患 脳・神経系疾患 循環器系疾患 呼吸器系疾患 消化器系疾患 肝・胆・すい臓系疾患 腎・泌尿器系疾患 内分泌代謝系疾患 血液・免疫系疾患 筋肉系疾患 整形外科系疾患 耳系疾患 感染症系疾患 寄生虫 腫瘍・がん 中毒 けが・その他

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