希少疾患にも対応できる、皮膚科と腫瘍科の専門診療
国内有数の専門医による皮膚科と腫瘍科の専門診療。希少・難治性疾患にも対応しています。
- 中西 崇之院長
目次
獣医師を志したときから、いつかは開業すると決めていました。大学卒業後に勤務したのは、栃木県の動物病院。当時の院長先生が私の開業への想いを理解してくださり、あらゆる手術を担当する機会をいただきました。開業までに多彩な経験を積むことができたのは、院長先生のおかげです。今振り返っても、本当に濃密な時間だったと思います。
開業の地として天王寺を選んだのは、私の生まれ育った街だからです。勝手知ったるこの場所に戻り、専門性の高い治療の提供を目指して、上本町どうぶつ病院をスタートさせました。
病気の程度はさまざまですが、難易度の高い手術が必要な病気を抱える患者さんや、年齢などを理由に他の病院では治療が難しいと判断された患者さんが中心です。比率はおよそ、犬が6割、猫が4割。専門性の高い治療を行っているため、他院の先生から紹介を受ける機会が多いですね。また、大変ありがたいことに、当院に通う飼い主様からの紹介で来院される方も多く、大阪市内のほかの地域からもお越しいただいています。
根拠に基づいた治療を行うために、検査で十分な根拠を得てから診断するようにしています。また飼い主様に納得のいく治療を選択していただけるよう、分かりやすい説明を行うこと。そして質問しやすい雰囲気作りにも努めています。
例えば術前検査の結果によっては、手術よりも内科的な処置の検討が必要になるケースもあります。その際には、検査結果や医師としての見解を伝えるだけではなく、「手術するリスク」と「手術しないリスク」の両方を説明。飼い主様と相談しながら決定するというプロセスを大切にしています。
診察から治療までを正しく、スピーディに行える検査体制が特長のひとつです。CTとMRIを除いて治療に必要なすべての医療機器を取り揃え、年間で約1,000件の手術を行っています。また一般診療のほかに専門外来を設置。皮膚科と腫瘍科では国内トップクラスの専門医をお呼びし、希少疾患の治療や高度な手術にも対応できる体制を整備しています。
このほか、小児用麻酔にも使用される高性能麻酔器や、傷跡が残りにくい最高級の縫合糸など、人間を治療する医師にも驚かれるほど、使用する機器や道具にはこだわっています。
具体的には4つの工夫で実現しています。
1つ目は、麻酔の時間を短縮するために手術時間の短い術式を採用すること。2つ目は、消炎鎮痛剤を利用し、麻酔から覚めたあとの痛みを減らすこと。3つ目は詳細な術前検査。これは手術中の急変や術後の経過不良の確率を低減させ、麻酔の安全度向上にも貢献します。4つ目は、術後管理を動物用ICUユニットにて行うこと。温度・湿度・酸素濃度を管理し、ガラス扉なので術後変化に迅速に気付き対応することができます。
これらの工夫により、術後の早期回復が実現できます。つまり負担の少ない手術は、飼い主様の安心につながる手術ともいえます。
当院では、超音波手術システム「ソノサージ」を用いた手術を行っています。ソノサージとは、血液を固めながら切開できるメスのことです。これを利用する理由は、止血と切除を安全かつ確実に行うため。腫瘍の切除や臓器を摘出する手術では、切断した血管を縫合する糸が原因となって異物反応性肉芽腫という病気を引き起こすことが稀にあります。そのリスクを回避するために、体内に糸を残さない手術を行っているのです。ソノサージは縫合よりも処理速度が速いので、手術時間短縮のためにも欠かせないアイテムですね。
開業以来、病院の都合ではなく、飼い主様の気持ちに寄り添う治療を大切にしてきました。手術の大小に関わらず、飼い主様が抱える不安の大きさは同じだと思います。安心して治療をお任せいただくには、信頼関係が欠かせません。だからこそ、治療に入る前にしっかりと説明を行い、十分に話し合いを行っているのです。
他の病院では治療ができないといわれた、老犬だから麻酔がかけられないので手術を諦めている、そんな飼い主様はぜひ当院にご相談ください。最善の治療方法を一緒に考えましょう。
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血液系疾患患者のための輸血外来を設置。腫瘍や慢性疾患等のセカンドオピニオンにも積極的に対応します。
ペットと長く楽しく過ごせる治療を選択するために、高度な機器と技術で消化器型リンパ腫を診断します。
ペットにも起こる、腎不全と心腎関連症候群。細やかに状態を把握し、適切な治療を行う必要があります。