子犬の社会化を支え、健やかな一生を育む「パピークラス」
生後2〜4か月頃は、子犬の大切な「社会化期」。その経験は成犬以降の性格や行動に大きな影響を与えます。
- 立川みどり動物病院 東京都立川市
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- 宮本 昌弥 院長
- 仲野 萌 愛玩動物看護師
頼れる獣医が教える治療法 vol.065
目次
仲野愛玩動物看護師:生後約2か月から4か月頃の、いわゆる「社会化期」と呼ばれるライフステージのワンちゃんとご家族を対象とした、ワンちゃんのトレーニング方法を学んでいただける少人数制の教室です。人間でいう人格形成が行われるこの時期にどんな経験をしたかは、成犬になってからの性格や行動に大きな影響を与えます。外の環境や人などと触れ合わずに過ごしてしまった場合、警戒心が強く、怖がりでナイーブな性格になりやすいと言われています。一方で、さまざまな人やワンちゃんと触れ合ったり、環境や刺激に触れたりして「楽しい」「嬉しい」といったポジティブな経験を積むことができると、初対面でも上手にコミュニケーションが取れ、新しい刺激に対しても過剰に反応しない、おおらかな性格になると言われています。この生後数か月のわずかな期間をどのように過ごすかで、その後の十数年の暮らしやすさは大きく変わるのです。
仲野愛玩動物看護師:パピークラスは全8回。基本的には週に1回、土曜日に実施しています。
プログラムには、いくつかの軸があります。まず1つ目が「社会化」です。これは、人間社会で安心して過ごすために必要な力を身につけるトレーニングで、人や犬、音、環境など、さまざまな刺激に触れる経験を積んでいきます。2つ目は「問題行動への対処方法」です。子犬の時期には、甘噛みやトイレの失敗といった行動が起こりやすく、それに対してどのように対応すべきか、どのように環境を整えていくべきかを、ご家族へ具体的にお伝えしています。3つ目が「将来必要になる行動へ慣らすこと」です。例えばクレートに入ることや歯磨きなど、成長後に必要なケアをスムーズに行えるよう、段階的にトレーニングしていきます。
さらに特徴的なのは、毎回レッスンの最後に「子犬同士の遊びの時間」を設けていることです。同じぐらいの月齢のワンちゃんたちで遊びながら、コミュニケーションの取り方を自然に学ぶ機会としています。また毎回のレッスン内では健康管理についても説明し、ワクチンや避妊・去勢手術など、診察の場だけでは十分に伝えきれない内容を補完します。
仲野愛玩動物看護師:「陽性強化トレーニング」という、ひとことで言うと「褒めて伸ばす」方針を基本としています。問題行動があったときに叱ってやめさせる方法もありますが、ワンちゃんにとっても人にとってもストレスになりやすいものです。それよりも、望ましい行動を引き出し、できた瞬間に褒めて行動を強化していく方が効果も出やすく、強い信頼関係を築くことにつながります。最初はおやつと褒め言葉をセットで提示し、最終的には褒め言葉だけでも嬉しいと感じられる状態を目指します。
ちなみに褒める際には、タイミングが非常に重要です。良い行動が起こった瞬間に褒めないと、何に対する評価かワンちゃんに伝わらないからです。また、ワンちゃんは声のトーンや表情などを敏感に感じ取るため、初めのうちは大げさなくらい分かりやすく表現することがポイントです。
宮本院長:当院でパピークラスを実施するねらいの一つに、「動物病院に慣れてもらうこと」があります。子犬のうちから病院という場所に対してポジティブなイメージを持ってもらうことで、ストレスなく、リラックスして診察台に上がれるようになりますし、結果として病気の早期発見や健康寿命の延伸にもつながるでしょう。
また問題行動が起きた際に、その原因がしつけにあるのか体調面にあるのかといった判断を総合的に行えるのも、動物病院ならではの利点です。当院ではしつけにとどまらず、栄養管理や歯のケア、シニアになってからのケアなど、ワンちゃんの一生をトータルで支えていく体制を整えています。パピークラスをその入り口として、ぜひご活用いただきたいと思っています。
仲野愛玩動物看護師:ワンちゃんを迎えたばかりのご家族を対象とする座学形式の「しつけセミナー」や、歯磨きの方法を段階的に身につける「歯磨きクラス」、ワンちゃんたちで遊びながらコミュニケーションを学んでもらう「パピーパーティー」を実施しています。さらに今後は「ジュニア期(生後6か月以降)」を対象としたクラスの開設も検討しています。
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生後2〜4か月頃は、子犬の大切な「社会化期」。その経験は成犬以降の性格や行動に大きな影響を与えます。
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日ごろから様子を共有し、犬の循環器疾患を早期発見。医師と飼い主さんの二人三脚で見守っていきましょう。