おかの動物病院  岡野 公禎 院長 | ドクターズインタビュー

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頼れる獣医が教える治療法 vol.046

犬と猫のデンタルケア、歯周病の治療と自宅でのケア
歯と口腔系疾患
犬と猫のデンタルケア、歯周病の治療と自宅でのケア
おかの動物病院 横浜どうぶつ歯科
岡野 公禎 院長
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港南台駅から徒歩10分の「おかの動物病院 横浜どうぶつ歯科」は歯科口腔外科に力を入れている。国内11名、横浜市内に1名しかいない「ヨーロッパ小動物歯科口腔外科認定医」の資格を持つ岡野公禎院長が診療を行う。歯周病は犬猫の代表的な口腔内疾患だが、歯科専用の機械や技術がないと正しい診断が難しい。同院は、歯科専用レントゲンと人の歯科医院でも導入が少ないマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を導入。マイクロスコープを使用することで正確な治療が可能となり、抜歯せずに歯を温存できることもあるという。「口腔内の健康を保つには、病院での治療と自宅でのケアの二人三脚が大事」と話す岡野院長に、歯周病やデンタルケアについて伺った。(取材日 2021年3月22日)

歯周病は歯周ポケットの状態が大事。レントゲンで正確な診断、治療が可能

― 犬猫の口のトラブルについて教えてください。

口臭や歯石、歯が抜けたといった相談をよくいただきます。犬歯や奥歯が破折、欠けたり割れたりしている子も多いですね。歯折の多くは、硬いものを噛んだことが原因です。犬猫の歯は、肉を切り裂けるようになっていますが、骨などの硬いものを噛むようにはできていません。「噛むことで歯を強くする」という硬い素材でできたデンタルグッズで、歯が折れてしまうことがあります。硬いものを噛んでも歯が丈夫になることはないので、飼い主さんが噛んでみて「硬い」と思うものは、犬猫にも与えないようにしましょう。
犬では歯周病、猫では歯周病と口内炎、吸収病巣を併発しているケースが多いですね。

― 口臭や歯周病を放置すると問題はあるのでしょうか?

歯周病は、歯そのものではなく歯周組織を壊す病気です。下の歯であれば、顎の骨を溶かし顎骨が折れてしまいます。「痛い」と言えない犬猫に代わり、進行する前に気づいてあげましょう。
歯周病は見た目だけでは重症度を判断できません。見た目がきれいでグラグラしていない歯であっても、根元が溶けているケースもあります。そのため、当院では全ての歯に対して歯科用レントゲンで歯周辺の状態を確認することを重視しています。

― 歯が悪いことが分かった場合、どのような処置になりますか?

なによりも大切なことは歯周病の治療です。歯周ポケットに隠れているプラークを除去し、歯石が付きにくくなるように1本1本処置をします。
また歯周病が悪化している場合には、抜歯が必要であるか、温存できるかを検討します。歯を温存する場合には、処置後にお家での継続的なケアが必須となります。歯の割れ(破折)に対し、当院ではマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を用いた、歯の温存治療も実施しています。歯の神経である歯髄をくりぬき、人工物に置き換えて、歯を温存する治療です。

― 破折時、抜歯か温存かはどのように決めるのでしょうか?

歯を温存できるかどうかのポイントは、「歯周病の進行度合い」と「麻酔を複数回かけられるか」です。重度の歯周病というのは、「沼地に家が建っている」状態なので、歯を残す処置をしても土台である歯周組織が崩れてしまいます。また、歯を残す治療を行った場合、治療後半年ごとに麻酔をかけた状態でのレントゲン撮影を3回行います。歯を残す最大のメリットはフードやおやつも噛めること、デメリットは麻酔を複数回かける必要があることです。一方、抜歯のメリットは1回の処置で治療が完了すること、デメリットは噛めなくなることです。
当院では飼い主さんと動物にとって、なにが一番幸せかを考えながら、飼い主さんの希望に沿った治療を行っています。口腔内の健康を保つためには、病院での治療と自宅でのデンタルケアが重要です。なにができるか、どこまでできるかを一緒に考え、方針を決めましょう。

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犬と猫のデンタルケア、歯周病の治療と自宅でのケア

おかの動物病院 横浜どうぶつ歯科

場所
神奈川県横浜市港南区港南台5丁目20−3 MAP
電話
045-374-3795
診察動物
イヌ ネコ
診察領域
歯と口腔系疾患 眼科系疾患 皮膚系疾患 脳・神経系疾患 循環器系疾患 呼吸器系疾患 消化器系疾患 肝・胆・すい臓系疾患 腎・泌尿器系疾患 内分泌代謝系疾患 血液・免疫系疾患 筋肉系疾患 整形外科系疾患 耳系疾患 生殖器系疾患 感染症系疾患 寄生虫 腫瘍・がん 中毒 心の病気 東洋医学 けが・その他 軟部外科

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