北央どうぶつ病院 福本 真也 院長 | ドクターズインタビュー

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頼れる獣医が教える治療法 vol.035

犬と猫のリンパ腫。診断とQOLを維持する抗がん剤治療
腫瘍・がん
犬と猫のリンパ腫。診断とQOLを維持する抗がん剤治療
北央どうぶつ病院
福本 真也 院長
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副作用の少ない抗がん剤治療。家庭ごとに合わせた、今できる治療を精一杯行う

― 抗がん剤治療というと副作用が心配です。

以前、「教科書通り」の治療を行っていたときに、飼い主様から「もう抗がん剤治療はやらない。長生きはしたけれどかわいそうだった」と言われたことがありました。治療は「成功」していても、飼い主様が望んでいたことが理解できていなかったのです。これがきっかけで、「生活の質を維持する治療」と本気で向き合うようになりました。
治療の副作用により、ずっと吐き気があって食欲がないというのは、良い長生きの仕方ではありません。ご飯をしっかり食べ、散歩もして、普通のワンちゃんネコちゃんと変わらない生活を送れるようにすることを大事にして、現在は治療を行うようにしています。
はじめて抗がん剤を投与する時が、もっとも注意が必要です。特に消化管にがん細胞が広がっていると副作用が大きく出やすくなります。抗がん剤の種類や量を調整するだけでなく、吐き気止めや食欲増進剤も併用することで、生活の質を上げる工夫をしています。

― 飼い主様にはどのようなお話をしていますか?

その時点で判明していることや今後の検査、治療などをお話ししますが、急にがんの話をされても「頭が真っ白でなにも考えられない」というのが正直なお気持ちかと思います。ですので、診察内容をまとめたものを診察後にメールでお送りしています。少しでも疑問があれば質問をいただき、返信をする。このように、できるだけ正確な情報をお伝えして、こちらの思いも理解していただくことを大切にしています。
治療や検査の内容についても飼い主様とよく話しあって決めます。抗がん剤は定期的に投与をしたほうが効果を望めますが、1回数万円する薬もあり、安価な治療ではありません。毎週の投与が難しい場合には、「この薬だけ月に1回投与しましょう」と決めることもあります。後悔を残さず、「この治療をしてあげた」と納得できるように、飼い主様の来院頻度や費用に合わせて、できることを一緒に考えています。

― 以前は大学病院で勤めていたと伺いました。

祖母が多発性骨髄腫を患ったことで腫瘍の勉強をはじめ、腫瘍科の廉澤剛教授や内科の打出毅教授とご縁があり、酪農学園大学と北里大学で勤務をしていました。腫瘍と循環器に関わる物質を研究し、大学病院では内科、外科と幅広く診療をしました。二次診療での経験を地域に還元していきたいと思っています。

ドクターからのメッセージ福本 真也 院長

リンパ腫の治療は、腫瘍だけではなく全身をみることが大事です。高齢の子では複数の病気を患っていることも多く、どの治療を優先させて、どのようにケアするか、全身のマネージメントが必要です。治らない病気だからこそ、飼い主様に寄り添って一緒に考える。自分にできることを考え、少しでも進歩できるように日々精進を続けています。治療方法はもちろん、生活上の不安など、気になることがありましたらご相談ください。

犬と猫のリンパ腫。診断とQOLを維持する抗がん剤治療
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犬と猫のリンパ腫。診断とQOLを維持する抗がん剤治療

北央どうぶつ病院

場所
北海道札幌市厚別区大谷地西4丁目1−20 MAP
電話
011-893-1010
診察動物
イヌ ネコ ウサギ フェレット 鳥
診察領域
歯と口腔系疾患 眼科系疾患 皮膚系疾患 脳・神経系疾患 循環器系疾患 呼吸器系疾患 消化器系疾患 肝・胆・すい臓系疾患 腎・泌尿器系疾患 内分泌代謝系疾患 血液・免疫系疾患 筋肉系疾患 整形外科系疾患 耳系疾患 生殖器系疾患 感染症系疾患 寄生虫 腫瘍・がん 中毒 心の病気 東洋医学 けが・その他 軟部外科

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