奥沢すばる動物病院 宮 直人院長 | ドクターズインタビュー

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頼れる獣医が教える治療法 vol.34

高齢犬の止まらない咳~慢性気管支炎の治療~
循環器系疾患
高齢犬の止まらない咳~慢性気管支炎の治療~
奥沢すばる動物病院
宮 直人院長
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心臓病の治療で咳が止まらない場合は要注意。慢性気管支炎の疑いも

―中高齢の小型犬が咳をしている場合、どのような病気が多いのでしょうか?

心臓病が原因で咳が出ている場合が多くみられます。心臓病で咳が出る場合の発生機序は、「心臓が拡大したことにより気管を圧迫している」または「初期の肺水腫で肺胞の中に水が染み出している」のどちらかです。圧迫による咳ではタイミングも特徴的で、寝ているときなどの安静時に“から咳”がでます。
心臓病の治療だけで咳が治まらない場合は、ほかの病気が併発していると考えられます。小型犬では、慢性気管支炎を併発しているケースが多いですね。特にチワワやヨーキーなどのトイ犬種では、心臓病と慢性気管支炎、気管虚脱が合わさっているケースがみられます。

―慢性気管支炎について教えてください。

慢性気管支炎は、アレルギーや感染症により炎症が起こり、気管支が弱くなってしまう病気です。気管支はもとに戻すことができず完治が難しいため、咳の出る頻度をコントロールすることが治療の目的となります。冬にだけ咳が出るような軽度の気管支炎であれば、部屋の湿度や温度を管理するだけで咳を減らすことができますし、消臭剤や芳香剤がアレルギー源となっていれば部屋の環境を整えるだけで症状は軽減します。日常の中に治療のヒントがあるのです。

―治療はどのように行うのでしょうか?

同じ症状であっても決まった治療はなく、その子に合わせた治療方法を見つけます。心臓病を併発していることも多いので、心臓病の治療にプラスして慢性気管支炎の治療を行います。
ネブライザーという薬剤を気化する機械を使った治療が一般的ですが、ネブライザーひとつとっても使い方は異なります。上手に鼻から吸ってくれる子もいれば、興奮してしまい逆に咳こんでしまう子もいるのです。また薬を届かせたい病変部によっても、薬剤の種類や粒子の大きさ、機械自体を変更する必要があります。病気を診断するだけでなく、その子の性格や生活スタイルに合わせ、その子に適した治療方法を飼い主さんと一緒に作り上げます。
健康診断などで症状が出る前の初期の病気が見つかった場合には、病気が進行しないように注意するポイントをお伝えしています。病気の悪化を防ぎ、咳が出ないようにコントロールすることが重要です。

ドクターからのメッセージ宮 直人院長

咳の治療では病変部を特定することが大切です。喉、気管支、肺、心臓など、どこが悪いかを判別することで、苦しさを取り除いてあげられます。画像検査の結果はイラストを併用して、病気や治療のご説明をしています。 咳が続くことにお困りでしたらお気軽にご相談ください。救急医療の経験から、緊急性の高い場合でも症状を安定化させるすべを心得ています。また、症状によっては高度医療病院とも連携をとりながら、最善の治療を心がけています。「まずは奥沢すばるに行けばなんとかなる」と思っていただけるように努力を続けてまいります。

高齢犬の止まらない咳~慢性気管支炎の治療~
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高齢犬の止まらない咳~慢性気管支炎の治療~

奥沢すばる動物病院

場所
東京都世田谷区奥沢3丁目45−1 欅ビル 1F MAP
電話
03-6425-8049
診察動物
イヌ ネコ
診察領域
循環器系疾患 呼吸器系疾患 消化器系疾患 肝・胆・すい臓系疾患

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