パーク動物病院 奥村 聡基 先生 | ドクターズインタビュー

メニュー
10,442 views

頼れる獣医が教える治療法 vol.020

犬猫の折れた歯を保存する、破折の治療について
歯と口腔系疾患
犬猫の折れた歯を保存する、破折の治療について
パーク動物病院
奥村 聡基 先生
13,540 views
南安城駅徒歩10分のパーク動物病院は、歯科専門診療を行っている。犬や猫の歯は丈夫と思われがちだが、人の歯よりも折れたり欠けたりしやすいという。犬は硬い“おもちゃ”やヒヅメを噛んだ時、猫は着地を失敗した時に歯が欠けやすい。歯の欠け方次第で治療は変わるが、獣医療では抜歯となることが多いのが現状である。「抜歯は最終手段、できるだけ歯を残してあげたい」と話す同院の奥村聡基副院長は、歯の状態と家庭でのデンタルケアの対応可否を判断して治療を実践。マイクロスコープやラバーダムなどヒトの歯科医院で使われる器具と技術により歯の温存治療を行う。小動物歯科・口腔外科学認定医の奥村先生に歯の保存について伺った。(取材日 2021年11月4日)

意外と折れやすい犬猫の歯。硬すぎる“おやつ”や“おもちゃ”は要注意

― 歯が折れる原因について教えてください。

犬が歯を折る原因は主に硬いものを噛んだことによります。ヒヅメや鹿の角、骨、アキレス、ヒマラヤチーズ、硬いおもちゃ、硬い歯磨きガムなどが原因です。これらの製品には、「歯に良いです」「歯周病の予防になります」などの表示がされていることも多く、飼い主さんも「わが子のために」と買い与えていると思うのですが、その結果として歯を折ってしまいます。物を切断するときにもっとも重要な「上顎第4前臼歯」という奥歯が折れている子が多いですね。
猫が歯を折る原因は主に外傷です。高い所から降りたときに着地を失敗して顔を正面からぶつけてしまい、犬歯を折ってしまう子が多いです。

― 歯が折れないようにするには、何に気を付ければ良いですか?

動物自身が落下したり倒れたりした際に折れてしまうような「外傷」を予防することはできませんが、「硬い物」を与えないようにすることはできると思います。
硬い物の指標として「子供のお道具箱に入っている柔なハサミでは切れない硬さの物、ご自身がかじったら歯が欠けると思われるような硬さの物を動物に与えれば欠けてしまいますよ」と飼い主さんにお伝えしています。意外に思われるかもしれませんが、人間と動物の「歯の強度」「噛み合わせ」「噛む力」を比較すると、動物の方が実は歯が欠けてしまいやすいのです。

― パーク動物病院では歯の温存治療に力を入れているのですね。

ペット用のドライフードであれば歯を失っても食べられるので、「悪くなった歯は抜歯されやすい」のが獣医療の実情です。しかし、歯の役割を考えると、「食べる」だけではなく「噛む」ことにも意味はあります。おもちゃを噛む遊びや引っ張りっこ遊びが好きなワンちゃんにとっては、「噛む」ことは楽しく嬉しいことなのです。また、歯がなくなると顔つきが変わってしまうというデメリットも。前歯がなくなると舌が出やすくなり、唇を支える犬歯がなくなると垂れた顔になってしまいます。ですから、生きる上では抜歯をして問題がなかったとしても、快適に生きるために、なるべく歯を温存してあげたいですね。

12
犬猫の折れた歯を保存する、破折の治療について

パーク動物病院

場所
愛知県安城市大山町1丁目12−26 MAP
電話
0566-75-4111
診察動物
イヌ ネコ ウサギ
診察領域
歯と口腔系疾患 眼科系疾患 皮膚系疾患 脳・神経系疾患 循環器系疾患 呼吸器系疾患 消化器系疾患 肝・胆・すい臓系疾患 腎・泌尿器系疾患 内分泌代謝系疾患 血液・免疫系疾患 筋肉系疾患 整形外科系疾患 耳系疾患 生殖器系疾患 感染症系疾患 寄生虫 腫瘍・がん 中毒 心の病気 けが・その他

関連キーワード:

新着インタビュー

MORE