金子 泰広院長 アニマルクリニック イスト | ドクターズインタビュー

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頼れる獣医が教える治療法 vol.001

犬の前十字靭帯断裂と膝蓋骨脱臼
整形外科系疾患
犬の前十字靭帯断裂と膝蓋骨脱臼
アニマルクリニック イスト
金子 泰広院長
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整形外科的疾患には問診と触診が重要になります!

―こちらの病院では整形外科的疾患の検査を、どのように行っているのでしょうか?

まずは問診と触診です。歩行の状態やお座りの仕方を診ます。例えばお座りの時に片方の後ろ足だけが体の内側に入っていたり、歩行時に首でバランスをとったり、膝を伸ばしたままで歩いていたりといったところなどを確認します。前十字靱帯を損傷していると、歩行時に膝が不安定なため痛い方の足を挙げたり、膝の部分が腫れたりします。また、膝蓋骨脱臼のようにお皿が外れているかどうかは触ってみるのが一番です。つまり、レントゲンなどの画像を撮る前段階の問診や触診が一番重要になります。

―膝関節疾患の場合、どのような治療法があるのでしょうか?

たとえば、前十字靭帯を損傷してしまった場合、その治療法は大別して2通り「内科的治療法」と「外科的治療法」があります。5キロ以下の小型犬に関しては比較的症状も軽い場合が多く、滑膜炎という炎症を抑える薬を投与するだけで回復する場合もあります。また鎮痛剤を使う際も経過を見ながら投与量を減らしていき、薬を止めても歩行できる場合もあります。ただ、それ以上の体重の子の場合はどうしても内科的な治療で対応ができるケースが少ないため手術が必要になることが多いです。犬の場合、局部麻酔でできる手術は限られるため、多くの場合で全身麻酔が必要です。手術の時間が長くなればストレスがかかりますし、それなら麻酔でしっかり眠らせてあげて、かつ痛み止めをしっかり使ってあげれば、時間的にも本人のストレス的にも負担は少ないはずです。
手術方法としては、強靭な糸で靱帯を代替する関節外法、骨切りを行ってズレている分の関節の角度補正をする脛骨骨切り術などが一般的です。僕は、関節外法を主に行っていますが、今のところ症状が再発した子はいませんね。

―手術が必要かどうかの判断はどのようにされていますか?

元々、犬は後肢が30%で、前肢70%の負重の割合で動いているため、後肢に多少問題があっても、生活上大きな支障があるわけではありません。そして、5キロ以下の小型犬の場合は、それが顕著に表れます。ですから、大型犬と違い小型犬については前十字靱帯損傷に関しても、膝蓋骨脱臼についても、手術についてはその犬の症状次第で決めることの方が多いですね。膝の状態や進行度というより、本人が痛みを気にしているか気にしていないかの方が、重要かもしれません。

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―高齢であれば、当然手術のリスクも高くなると考えていいのでしょうか?

痛みが強いのであれば年齢がたとえ15歳を超えていても、手術を選択する場合があります。そのあたりは本当にケースバイケースです。ただ、手術が必要な関節疾患を放置しておくと、関節変形などが進行し手術がしづらくなることがあります。また、高齢になるにつれ、心臓病や腎臓病などを患うことも増えますので、麻酔のリスクをしっかり評価する必要があります。大型犬でも10歳くらいまでなら必要な手術であれば行います。

 

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犬の前十字靭帯断裂と膝蓋骨脱臼

アニマルクリニック イスト

場所
神奈川県海老名市 柏ヶ谷682 -106 MAP
電話
046-292-1112
診察動物
イヌ ネコ ウサギ ハムスター フェレット
診察領域
歯と口腔系疾患 眼科系疾患 皮膚系疾患 脳・神経系疾患 循環器系疾患 呼吸器系疾患 消化器系疾患 肝・胆・すい臓系疾患 腎・泌尿器系疾患 内分泌代謝系疾患 血液・免疫系疾患 筋肉系疾患 整形外科系疾患 耳系疾患 生殖器系疾患 感染症系疾患 寄生虫 腫瘍・がん 中毒 けが・その他

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