有井 良貴院長 羽根木動物病院 | ドクターズインタビュー

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頼れる獣医が教える治療法 vol.016

犬猫の腎臓病。症状と治療法
腎・泌尿器系疾患
犬猫の腎臓病。症状と治療法
羽根木動物病院
有井 良貴院長
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環状七号線沿い、新代田駅前にある羽根木動物病院は、腎臓病の治療に力を入れている。慢性腎不全は進行するまで症状が現れず、一度低下した腎臓の機能は回復しないという怖い病気だが、早期に発見して治療を開始すれば進行を遅らせることが可能だ。食事が摂れないほど症状が進行している症例であっても、自力で走れるほどに回復する例もあるという。「飼い主様と話し合って、生活環境も考慮した上で、その子にあったベストな治療法を提案したい」と話す院長の有井良貴先生に、腎臓病の症状や検査、最新の治療である再生医療について伺った。(取材日 2017年7月18日)

腎臓病は飼い主が気づかないうちに進行する。早期発見し進行を食い止める。

―犬や猫の腎臓病について教えてください。

腎臓病は特に猫の発症が多く、腎臓が正常に働かないほど腎機能が低下した状態を腎不全と言い、腎不全は急性腎不全と慢性腎不全に分けられます。急性腎不全は犬猫どちらでも見られる病気で、尿道閉塞や薬物が原因となり1日で急激に体調が悪くなりますが、原因を取り除くことで完治も可能です。対して慢性腎不全は不可逆性で進行する完治の難しい病気です。慢性腎不全は、急性腎不全から移行する場合もありますが、加齢や遺伝的な要素、食事など様々な原因により慢性腎臓病(CKD)が進行する場合もあり、腎臓の機能が徐々に低下していきます。はじめに多飲多尿の症状が現れ、進行すると通常腎臓から排出される老廃物が体内に溜まっていき、食欲低下や吐き気、体重減少といった尿毒症の症状も現れます。

―飼い主が気を付けるポイントはありますか?

おやつのあげすぎに注意してください。特にタンパク質やリンの多い食事は腎臓に負担がかかります。また「飲んでいる水の量が変わっていないか」をチェックすることも大切です。急に飲水量が増えるわけではありませんが、「若い頃に比べて飲んでいる水の量が増えていないか」を意識すると、多飲多尿に気づきやすくなります。
ただし、そのような症状は腎臓の機能が40〜50%程度まで低下してはじめて現れます。また、一度悪くなった腎臓の機能は基本的に回復しません。ですから、症状が現れる前に腎臓機能の低下を早期発見し、治療を開始して腎機能を残すことが大事なのです。

―腎臓病を早期に発見するためにはどうしたら良いのでしょうか?

当院では腎機能の検査を積極的に実施するようにしています。
腎機能は血液検査や尿検査、「SDMA」と呼ばれる腎機能マーカーで調べることができます。特に2016年から一般化したSDMAは、腎臓に40%の障害が出た段階で異常が検出できるので、従来の院内で行う検査と比較して、より早期の発見が可能となりました。当院では猫の健康診断を行う際には、年齢を問わず尿検査を必須項目とし、飼い主様が希望される場合にはSDMAも実施しています。
腎臓病は高齢の猫に多い病気ですが、若齢でも無症状の膀胱炎や尿石症などが見つかることもありますし、若いうちから尿検査を習慣づけて行うことで、尿比重やUPC(尿たんぱくクレアチニン比)など腎機能を数値化し、腎臓病の進行を診ることもできます。

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犬猫の腎臓病。症状と治療法

羽根木動物病院

場所
東京都世田谷区 代田4-10-24 代田プライムコート1F MAP
電話
03-6379-2542
診察動物
イヌ ネコ ウサギ ハムスター フェレット モルモット
診察領域
歯と口腔系疾患 眼科系疾患 皮膚系疾患 脳・神経系疾患 循環器系疾患 呼吸器系疾患 消化器系疾患 肝・胆・すい臓系疾患 腎・泌尿器系疾患 内分泌代謝系疾患 血液・免疫系疾患 筋肉系疾患 整形外科系疾患 耳系疾患 生殖器系疾患 感染症系疾患 寄生虫 腫瘍・がん 中毒 心の病気 けが・その他

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