佐藤 元気院長 ヴィータ動物病院 | ドクターズインタビュー

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頼れる獣医が教える治療法 vol.010

犬・猫の歯周病について
歯と口腔系疾患
犬・猫の歯周病について
ヴィータ動物病院
佐藤 元気院長
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人間も8020運動といって歯周病から自分の歯を守ることが推奨されている。ペットの口の悩みで一番多いのが口臭の原因にもなる歯周病。実際、犬の3歳以上の75%、猫では感染症がもとでもっと若い頃から歯周病にかかることもある。人間同様、愛犬や愛猫もデンタルケアの必要性は感じていても、なかなか思うようにケアができずに飼い主が挫折してしまい、そのまま放置している人が多いのではないだろうか。ペットの歯磨きや歯石・歯垢を取り除くデンタルケアは毎日少しずつでも行うことが大切だという。愛犬・愛猫の歯周病の治療や予防について佐藤先生にお話しを伺った。(取材日 2017年3月15日)

歯周病は血液を介して肝臓や心臓など全身に悪影響を及ぼします!

―犬や猫の口臭はどのような原因が考えられますか?

ペットの口臭で一番多い原因は歯周病です。しかし、がんや内臓疾患などの全身的な疾患から口臭があることもありますので、まず全身の健康診断を行います。歯周病に関しては歯垢や歯石が付いていて、歯茎(はぐき)の腫れがある子は要注意です。

―歯周病はどのような病気ですか?また症状はどのようなものですか?

犬や猫の場合は人間とは違って、毎食後や一日に何回もこまめに歯磨きなどのケアをすることが難しいので口の中の歯を中心に歯石や歯垢がついてしまいます。汚れがたまると臭いの原因になったり歯茎が腫れたりといった症状がでてきます。歯周病は、歯肉に炎症がある歯肉炎と、歯を支える骨にも影響がでている歯周炎とに段階が分けられます。歯周病になるとペットの場合も人と同じような症状がでます。
犬では3歳以上の子の75%が歯周病になっていると言われています。猫の場合ですと、ヘルペスウイルスやカリシウイルスなどの感染症が原因でもっと若いうちから歯周病になっている場合もあります。歯石の付き方が気になりはじめるのは3、4歳からですが、歯茎のトラブルはもっと前から起こっていることが多いです。

―歯周病は進行するとどのようになるのですか?

歯周病は進行すると歯と歯茎の間にある歯周ポケットに汚れが詰まってきて、細菌が増え歯周ポケットは深くなってしまいます。進行すると歯茎が痩せる、痛みがでるだけでなく、歯の根っこにも影響を与え最終的には歯が抜けてしまうこともあります。
症状の出方は動物種や性格によって異なりますが、頭を振ったり傾けたり、食べる勢いがなくなったり、硬いフードを嫌がる子もいます。犬の飼い主さんの場合は、ご飯の食べ方やフードの好みの変化に気付かれる場合が多く、猫の飼い主さんの場合はご飯を食べなくなったり、よだれの多さや歯ぎしり、叫び声で気付かれたりする場合が多く感じます。共通しているのは口臭の強さです。
口腔以外への影響としては、細菌が血液をたどって全身に回ってしまうので、肝臓や心臓などにも悪影響を及ぼすことがわかっています。

―歯周病の原因はどのようなものでしょうか?また遺伝的なことが原因になる場合がありますか?

歯周病ケアのやり方がよく分かっていなかったり、ケアの仕方が不十分で伝わっていなかったりすることが歯周病を防げない原因になっていると思います。
歯周病は食べ物や環境など日常生活の中で出てくる色々なことが原因でおきます。これだけをケアすれば大丈夫ですと特定することはかなり難しいです。人間もデンタルケアをしなければ歯周病になってしまいます。それをいかに防ぐかということがとても大切です。
歯周病は遺伝的なことよりも、環境的なことが原因になることが多いと考えていますが、犬は種類によって顔の形が大きく異なるため、ダックスフントなど顔が長い犬種が歯周病になりやすいということはあります。また、大型犬よりも小型犬の方が歯周病になりやすいとは言われています。
しかし、大型犬でも硬いものをかじる子は歯が折れてしまったり、ボールをいっぱいかじる子は歯が削れてしまったりと歯のトラブルはよくおきます。
日々の診察では口の中を触られることを嫌がる子が多いですので、ストレスが少なくて済むように、口の中はなるべく短時間でしっかりとチェックするように心がけています。そのために、事前に動物の種類や年齢、飼い主さんとのお話から性格や日々の習慣などを確認して、歯周病になりやすいかどうかを予測しています。
フードについていえば、缶詰や手作り食などやわらかいものや歯に絡みやすいものは口の中に残り汚れの原因となることもあります。最近では繊維質が多く歯の汚れを絡みとってくれるデンタルケアにも配慮したフードも出ています。

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犬・猫の歯周病について

ヴィータ動物病院

場所
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電話
044-281-7110
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