蒲田どうぶつ医療センター 綾部 博行 院長 | ドクターズインタビュー

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街の頼れる獣医たち vol.010
蒲田どうぶつ医療センター
  • 綾部 博行 院長
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大田区の矢口渡駅から徒歩5分にある「蒲田どうぶつ医療センター」は、2021年にリニューアルした病院だ。池上で愛されてきた「あやべ動物病院」が移転し、さらに高度な医療を提供できる体制を整えた。「病院は大きくなったけれど気軽に相談してほしい」と話す綾部博行院長を中心に、飼い主とペットに寄り添った医療を提供する。大学病院で行うような整形外科や肝臓などの手術も実施するが、ワクチン接種やパピーパーティーなど病気ではない犬猫のケアも行っている。「飼い主さんと話すのは自分も楽しい、お互いに楽しく話せればいいなと思う」と優しい笑顔で迎えてくれた綾部院長に、診療への思いや同院の特徴を伺った。(取材日 2021年10月13日)

飼い主との会話も診療のひとつ。一人ひとりに合わせた治療を提案する

― 病院がリニューアルしたのですね。

2021年7月に東矢口へ移転して、「あやべ動物病院」から「蒲田どうぶつ医療センター」に生まれ変わりました。診察室が4部屋に増え、手術室の設備も増やしました。動物病院では珍しいかと思いますが、診察室は1階と2階の両方にあります。2階に待合室と診察室3部屋があるので、飼い主さんにはエレベーターで上がっていただきます。1階の一番広い診察室では、大型犬の子やエレベーターでの移動が大変な方の診察、トリミング前のチェックなど行っています。
院長とスタッフは移転前から変わらず、アットホームな雰囲気を大切にしている病院です。私もそうですが、飼い主さんのお話を聞くことが好きなスタッフが集まっているので、今までと同じようにお気軽にお越しください。

― 蒲田どうぶつ医療センターの特徴を教えてください。

建物は大きくなりましたが、当院は地域に密着した“かかりつけ病院”です。2020年から導入した予約制によって、お待たせする時間が短くなり、私たちも落ち着いて診察ができるようになりました。
病院名には、「“医療センター”という名前にふさわしい診療を行う」という決意も込めています。元気なときは予防やパピーパーティーなどで気軽に来ていただき、もし病気が見つかったら適切な治療を提案する。ペットを総合的にケアすることが当院の特徴です。

― 綾部先生が診療の際に心がけていることはありますか?

飼い主さんとのコミュニケーションをしっかりとり、「飼い主さんがどのような治療を望んでいるか、その子にはどのような治療がベストか」を重視して、複数の治療法を提案することを心がけています。
動物病院での相談は、体のどこか1か所だけの問題ではなく、複数の症状や問題が出ていることがよくあります。そのため、全身を診てほかの部位で変化が起きていないか、正しい治療ができるかどうかを判断することも大切です。必要があれば二次診療病院を紹介しています。判断がつかないまま正しい治療ができずに長引かせてしまうのは良くないので、幅広い判断能力を身につけるために研鑽しています。

家庭の事情やペットの性格に合わせた治療を提案。高度な手術も対応可能

― 専門診療や時間外診療も行っているのでしょうか?

飼い主さんの事情も最大限考慮して、時間外の対応も行っております。「入院している子に朝会いたい」などのご希望があればご相談ください。夜間など対応できない時間もありますが、可能な限りお一人おひとりに合わせた対応をしていきたいと思っております。
専門診療では外科専任の先生がいます。ペット自身の状況や飼い主さんの環境によってどのような治療ができるかも変わってきます。ですから、「こんな治療もありますよ」と、難しい手術も含めて考えられるだけの治療法を提案しています。

― どのような手術に対応しているのでしょうか?

避妊、去勢手術や歯科、腫瘍の摘出手術など幅広く行っています。脳と心臓以外の手術は当院で実施できます。ただし、手術は術後の管理を適切に行うことも大切で、たとえば頸椎の手術は24時間体制で術後のケアが必要となります。このようなケースでは、当院ではなく大学病院で手術を行う方がその子のためです。手術内容や術後の管理も含めてご説明し、どこで手術を行うのがベストであるかを飼い主さんと相談して決めています。
手術室には、シーリング機器と内視鏡を新しく導入しました。シーリング機器は糸を残さずに手術ができるので、出血や副反応が起こりにくい安全な手術が可能となります。内視鏡の導入により、早期の腫瘍や炎症の発見ができるようになりました。また、再生医療も導入予定です。再生医療は、腫瘍の手術後の転移を防ぐために使用する、猫ちゃんの治らない傷や皮膚病の痕に使用するなど、今までは選択肢がなかった症例に対して治療を提案できるようになります。再生医療の学会に所属して勉強中ですが、早く皆さまに還元したいと思っています。

― 最後にメッセージをお願いします。

病院に入るときはペットだけでなく、飼い主さんも緊張しがちですが、普段の雰囲気で話していただけるように心がけています。わんちゃん猫ちゃんに話しかけたり、おやつをあげたり、その子の性格にあわせて診療しています。飼い主さんが望まれていること、気になることも忌憚なくお伝えください。そのご希望に添えるように全力でサポートします。ゴールをどこに設けるかを一緒に話し合って決めましょう。1匹でも元気になってくれるペットが多くなることを願いながら、これからも診療にあたっていきます。

飼い主・ペットとじっくり向き合う。手厚いトータルケアが魅力

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住所
東京都大田区東矢口2丁目18−6
電話番号
03-6715-2597
診察動物
イヌ ネコ ウサギ モルモット
診察領域
歯と口腔系疾患 眼科系疾患 皮膚系疾患 脳・神経系疾患 循環器系疾患 呼吸器系疾患 消化器系疾患 肝・胆・すい臓系疾患 腎・泌尿器系疾患 内分泌代謝系疾患 血液・免疫系疾患 筋肉系疾患 整形外科系疾患 耳系疾患 生殖器系疾患 感染症系疾患 寄生虫 腫瘍・がん 中毒 心の病気 けが・その他