新井 勇人院長 港北どうぶつ病院 | ドクターズインタビュー

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頼れる獣医が教える治療法 vol.007

誤飲と慢性の嘔吐・下痢・血便
消化器系疾患
誤飲と慢性の嘔吐・下痢・血便
港北どうぶつ病院
新井 勇人院長
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オーナーの想いは愛する家族への想い。安全で優しい内視鏡という選択肢。

―その手段のひとつに先生が得意とする内視鏡がある訳ですね。内視鏡について教えて下さい。

軟らかくて細長い管状で先端がカメラになっているスコープという機器を操作して、口から挿入して喉、食道、胃、十二指腸を検査する上部内視鏡と、肛門から挿入して大腸全域と小腸の一部を検査する下部内視鏡があります。当院では猫や仔犬でも入れられる細いスコープや大型犬の腸でも届く長いスコープなど各種とり揃えています。この内視鏡は操作にコツがあって、やはりある程度の数を経験していないとなかなかそのコツはつかめません。

―その内視鏡でどのように異物を摘出するのですか?

わずか5~8mm径程の太さしかない内視鏡ですが、その中に更に細い2mm径程の空洞が根元から先端まで通っていて、異物を発見したらその空洞に内視鏡鉗子という細長い器具をスルスルと挿入していきます。内視鏡鉗子の先端は玩具のマジックハンドのようなものや、籠状のもの、虫取り網のようなもの、投げ縄のようなものなど色々な種類があって、その異物の形状に最適なものを選択してモニター画面を見ながら細かな操作で掴み取り、そっと引き抜いて摘出します。非常に繊細な操作ができるので、例えば無理矢理吐かせようとすると胃や食道に刺さってしまう可能性がある針や釘、画鋲、串なども安全に取り出すことが可能です。

―先生はなぜ内視鏡に力を入れようと思ったのですか?

救急医時代に、他院で開腹するしかないと言われた異物を内視鏡で開腹せずに摘出してあげる機会が多かったのですが、毎回オーナーが大喜びしてくれました。それがとても嬉しくて。それと私が救急医になったばかりの頃は「さっさと開腹(手術)しちゃえば30分で終わる。だから俺には内視鏡なんて必要ない」みたいな考えの先生も結構いました。しかし私はその考え方に違和感を憶えていました。だって「俺は手術が上手いから内視鏡は必要ない」なんて発想は自己満足でしかありません。動物やオーナーからしてみれば、お腹を切らずに解決してくれたほうが嬉しいに決まっています。だから内視鏡に力を入れればもっと多くの動物とオーナーに喜んでもらえるんじゃないかな?と考えたのがスタート地点ですね。

―「自分の愛する家族ならどう対応してほしいか?」という先生の理念を実践しているかのようですね。

その通りです。獣医療を提供する側の我々獣医師の意識と、提供される側のオーナーの意識との間には必ずギャップが存在します。常々気をつけていても、ふと気づくとオーナー目線からかけ離れた医療従事者目線になってしまっていることがいまだにあります。そこで当院では常に自分がオーナーならどう思うか?この動物が自分の愛する家族だったらどうしてほしいか?という価値観に則って判断することを理念としていますが、私にとって内視鏡はその理念を最も判りやすく体現できる欠かせないツールとなっています。

誤飲と慢性の嘔吐・下痢・血便

港北どうぶつ病院

場所
神奈川県横浜市都筑区 大棚町3004−1 MAP
電話
045-620-5550
診察動物
イヌ ネコ ウサギ ハムスター フェレット
診察領域
歯と口腔系疾患 眼科系疾患 皮膚系疾患 脳・神経系疾患 循環器系疾患 呼吸器系疾患 消化器系疾患 肝・胆・すい臓系疾患 腎・泌尿器系疾患 内分泌代謝系疾患 血液・免疫系疾患 筋肉系疾患 整形外科系疾患 耳系疾患 感染症系疾患 寄生虫 腫瘍・がん 中毒 けが・その他

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