萩森 健二院長 かもがわ動物クリニック | ドクターズインタビュー

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頼れる獣医が教える治療法 vol.018

犬と猫のがん治療。標準治療と緩和的治療
腫瘍・がん
犬と猫のがん治療。標準治療と緩和的治療
かもがわ動物クリニック
萩森 健二院長
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北大路駅から徒歩5分、京都市北区にある「かもがわ動物クリニック」は、犬猫のがん治療に力を入れている動物病院だ。院内に飾りつけされた小物や手作りPOPからは病院スタッフの明るさと親しみやすさが感じられる。がん治療を専門とする萩森健二院長のもとには「手術をしてほしい」「手術以外の方法で治療してほしい」「できるだけ自宅で一緒に過ごしたい」など様々な希望を持つ飼い主が訪れる。「じっくりと聞き、話し合う」「正しく診断をつけて治療を始める」ことが大切と語る萩森先生に、がんの治療方針や、免疫療法・温熱療法など負担の少ない治療法についてお話を伺った。(取材日 2017年10月13日)

がん治療では「正しい診断」をつけた上で、飼い主と共に治療の方針を考える

―かもがわ動物クリニックでのがん治療について教えてください。

犬猫のがん治療では、外科療法(手術)で腫瘍を切除した後に、化学療法(抗がん剤)で体内に残っているがん細胞を減らしていくことが基本となります。多くのがんは、目に見える「しこり」を切除するだけでは完治せず、浸潤や転移を起こしている「がん細胞」を抗がん剤で破壊する必要があります。
ヒトのがん治療では一般的に、この先数十年を生きられるように「がん細胞をゼロにする」ことを目的として、強い抗がん剤を多量投与します。一方、動物のがん治療では、寿命を全うできるように「がん細胞を減らす」ことを目的としているので、ヒトよりも少量に調整したものを使用します。ですから、抗がん剤による副作用などのリスクはヒトの治療と比べると低いと言えるでしょう。
飼い主さんが手術を望まない場合や手術が難しい症例である場合には、緩和的療法として「免疫療法」や「温熱療法」「高濃度ビタミンC点滴」なども取り入れています。

―がんの治療を始める際に大切なことはありますか?

「正しい診断」をつけることが何よりも大切です。浸潤・転移をしていないがんを切除した後には抗がん剤を使用してはいけないですし、がんのように見えて炎症や肉芽腫である場合もあります。「正しい診断」をつけるためには、しっかりと検査をすることが重要です。麻酔をかける必要がないレントゲン、エコー、細胞診などの検査を実施し、さらに必要があれば麻酔をかけてCTやMRIを撮ります。検査の結果、「がんである」という診断がついて初めて、治療法や治療後の見通し、飼い主さんが気をつけることなどをお伝えできるのです。

―手術や抗がん剤での治療が難しい場合の治療はあるのでしょうか?

脚のがんで断脚(脚を切断する手術)をしたくない場合や、全身に転移をしていて手術ができない場合、抗がん剤を使用できない場合など、様々なケースで「免疫細胞療法」や「温熱療法」を用いて症状の緩和を目指しています。これらの治療でがんが消失することもありますが、基本的にはがんの増殖を抑えてQOL(生活の質)を高めることが目的です。手術のように100%効果が予測できる治療ではありませんが、動物自身の苦しみを軽減して、元気に生活できる時間を長くしてあげることが期待できます。
飼い主さんは「この子を救うために何が出来るのか」を本気で考えていらっしゃいます。飼い主さんがご自身の希望に沿った治療を選択してもらえるように、治療の選択肢や情報を提供して、一緒に考えることが僕たちの役割です。

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犬と猫のがん治療。標準治療と緩和的治療

かもがわ動物クリニック

場所
京都府京都市北区小山西花池町30-1 MAP
電話
075-468-1428
診察動物
イヌ ネコ ウサギ フェレット
診察領域
歯と口腔系疾患 眼科系疾患 皮膚系疾患 脳・神経系疾患 循環器系疾患 呼吸器系疾患 消化器系疾患 肝・胆・すい臓系疾患 腎・泌尿器系疾患 内分泌代謝系疾患 血液・免疫系疾患 筋肉系疾患 整形外科系疾患 耳系疾患 生殖器系疾患 感染症系疾患 寄生虫 腫瘍・がん 中毒 心の病気 けが・その他

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