水野 累院長 水野動物病院 | ドクターズインタビュー

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頼れる獣医が教える治療法 vol.015

犬の腫瘍(がん、メラノーマ)最新治療
腫瘍・がん
犬の腫瘍(がん、メラノーマ)最新治療
水野動物病院
水野 累院長
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完治が難しい口腔内悪性メラノーマの治療。余命を延ばす、生活の質を上げることに注力

―メラノーマについて教えてください。

悪性メラノーマは、犬では口の中にできることが多く、口腔内の悪性腫瘍(がん)の中では発生率が最も高く、進行が早く、転移が多いことが特徴です。
メラノーマの進行は4段階のステージに分けられます。ステージ2では、外科もしくは放射線治療単独で余命7〜8ヶ月、ステージ3以降は3ヶ月と言われています。飼い主様が、食べている餌や遊んでいるおもちゃに血がついているのを発見して異変に気付くことが多いのですが、来院された時には残念ながらステージ3まで進行していることがほとんどです。
悪性メラノーマが疑われたら、まずは細胞診断を行い、病気を特定し、腫瘍の広がりを確認します。広がりが限定的であれば外科手術で局所的には治癒することもありますが、ほとんどの場合、転移をおこすため、全身的な治療が必要になります。

―メラノーマの子の寿命を延ばすためにどのようなことができるのでしょうか。

少しでも早く治療方針を決めることが大切です。最も進行しているステージ4では、積極的な局所治療を実施しても、余命は3か月しかありません。末期になると、口腔が崩壊して食事が摂れなくなったり、肺に転移した場合には呼吸困難になったりといった症状が現れます。「限られた時間の中で、いかに生活の質を上げられるか」「末期になるまでの期間を延ばせるか」を常に考えています。飼い主様からの「痛みをなるべく減らしてあげたい」「口の臭いを改善したい」などの希望もお聞きしながら、治療により症状を緩和させることに尽力しています。
悪性メラノーマの治療は、残念ながら有効な化学療法剤が存在せず、外科手術と放射線がメインになります。他に、まだ日本国内では使用できませんが、海外では悪性メラノーマに効果のあるワクチンも承認されており、余命を現在よりも、2倍以上延ばせる可能性があります。

―新しい腫瘍の治療法が出てきているのですね。

腫瘍治療は現在も発展を続けています。今まで治療の方法がなかった腫瘍の中にも、新しく分子標的薬が開発されたことで治療が可能になったものもあります。海外の獣医療やヒトの医療において新しい治療法が次々に出てきています。私自身も他院での腫瘍診療、学会発表などの活動を通して、日本国内の獣医療における腫瘍治療に貢献しています。

ドクターからのメッセージ水野 累院長

検査の結果、悪性腫瘍であることをお伝えすると、泣き出してしまう飼い主様が多くいらっしゃいます。そんな時、私がいつもお伝えしていることがあります。

「まだ何も治療をしてないのに諦めないでください」

「悪性腫瘍だと確定したからこそ始められる治療があります」

「お別れの準備が必要になった時に、初めて泣いてください」

飼っている大切なペットが腫瘍だと告げられると不安な気持ちになると思いますが、治すことができる腫瘍もありますし、治らないとしても治療により症状を緩和させることで一生涯付き合える腫瘍もあります。 その子自身とご家族様にとってベストな治療を選択できるようにお手伝いいたします。

犬の腫瘍(がん、メラノーマ)最新治療
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犬の腫瘍(がん、メラノーマ)最新治療

水野動物病院

場所
愛知県清須市春日振形8 MAP
電話
052-400-0805
診察動物
イヌ ネコ
診察領域
歯と口腔系疾患 眼科系疾患 皮膚系疾患 脳・神経系疾患 循環器系疾患 呼吸器系疾患 消化器系疾患 肝・胆・すい臓系疾患 腎・泌尿器系疾患 内分泌代謝系疾患 血液・免疫系疾患 筋肉系疾患 整形外科系疾患 耳系疾患 生殖器系疾患 感染症系疾患 寄生虫 腫瘍・がん 中毒 心の病気 けが・その他

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