頼れる獣医が教える治療法 vol.011
腎臓の腫瘍をとったゴールデンレトリバーの「ミルク」です。子犬の頃から、つまり最初から私が診ているワンちゃんです。5歳の時に腫瘍が見つかって、 「先生に見てほしい」と、以前私が勤めていた病院から転院してきてくれました。普通は他の病院からの紹介から手術することが多いのですが、以前の病院を離れた後でもわざわざ頼って来てくださって、自分が最初からずっと診てきた子を手術したので、とても印象に残っています。手術をしてから1年経ちましたが、再発もなく元気にやっています。
患者さんの生涯を診ることが大事だと考えています。病院で治療するだけでなく「オールインワン」で行えるよう、サロンでトリミングやしつけも行っています。単純に治すだけなら一般的な病院でもできると思いますが、「治ったから、じゃあね」ではなくて、「病気が治ったよ」って、またふらっと寄ってくれるような獣医師でありたいと思っています。 実際にそういった患者さんも多くいらっしゃってくれています。もう亡くなってしまった子の話なのですが、以前の病院から診ていたシーズーの子で一周忌の時に、飼い主さんが「お墓参りの帰りに寄ったよー」って、わざわざ寄ってくださったこともありました。そういった事も大事なのかなあと思っています。どの程度だと病院に行くべきなのかなとか、どこの病院に行こうかなとか、ちょっとした気になることでも来院していただいて構わないです。治る・治らないということだけではなく、飼い主さんと一緒にその子の生涯を見守っていきたい。犬や猫は寿命が短いのですが、その人が「動物を飼って良かった」とまたペットを飼ってくれて、その次も10年や15年というサイクルを一緒に過ごしていけたら、獣医冥利に尽きますね。
動物病院サンペットクリニック
関連キーワード:
膝蓋骨脱臼は早期の診断と治療介入が重要。術後は遊びと訓練を合わせたリハビリで機能の回復を図ります。
東海・中部地方唯一の呼吸器専門診療。長引く咳や息苦しさの原因を特定し、的確な治療を提案します。
目をしょぼしょぼさせる、目ヤニが増えた。角膜潰瘍は傷の程度で点眼か手術をするか治療内容が変わります。