島﨑 博美院長 表参道ペットクリニック | ドクターズインタビュー

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街の頼れる獣医たち vol.017
表参道ペットクリニック島﨑 博美院長
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本やネットでは分からない、1頭1頭の症状や体質に合った食事を提案

―伝統医学はどのような病気の治療に使われるのでしょうか?

糖尿病や肥満、腫瘍、皮膚疾患、自己免疫性疾患など様々な領域で伝統医学は適用できます。伝統医学は「場合によっては効果が出るもの」というイメージがあるかもしれませんが、伝統医学も西洋医学と同じ「再現性」と「体系」を持つ医学です。「この症状に対して、この治療をすれば、こういった効果が得られる」と予測をした上で治療を開始しています。
触診や脈診、食事の種類や好み、普段の行動など、様々な情報からその子の状態を見極めることが最も大切です。伝統医学では、このような症状や体質をすべて合わせて「証(しょう)」と呼びます。証を見極めることでオーダーメイドの治療が始められるのです。

―食事に関してどのような相談が多いですか?

飼い主様からは、「食べさせているご飯が合っていますか?」といった質問を多く受けます。最近はインターネットや本などの情報が溢れていますが、載っている情報が自分の子に適用できるのか悩まれるケースが多いようです。例えば、「腎臓が悪い子のレシピは、腎臓と心臓が悪いうちの子にも合うのか」「冷え性にシナモンが効くと聞いたが与えてよいのか」といった相談があります。ちなみに、シナモン(ニッキ、桂皮など)は一つの物であると思われがちですが、いくつもの種類があります。また、合わせる食材によっても効果が変わりますし、胃腸の状態によっては皮膚トラブルを起こすこともあります。証に合わない食事は身体に悪影響を及ぼすこともあるのです。当院の食事指導ではその子の証に合わせてアドバイスしています。ご家庭で用意できるレシピを提案することもありますし、漢方や薬膳を処方する場合もあります。なかなか流通していないハーブを処方するために、土作りからはじめた畑で完全無農薬の薬草の栽培を行うなど、研究を続けています。

―印象に残っているエピソードを教えてください。

クッシング症候群のダックスフントの子が印象に残っています。脳下垂体からのホルモン分泌異常で、多飲多尿、皮膚の潰瘍、不眠などの多岐に渡る症状がありました。当院で診察する前から皮膚の潰瘍を伴う痒みに悩まされていましたが、薬膳の処方で皮膚状態が改善しました。使用したのは、アーユルヴェーダではよく使われている植物です。食品としての安全性は確認されていましたが、動物へ与えた実績が無かったので、飼い主様と十分話し合いの上、二人三脚で治療を進めました。飼い主様が諦めずに治療を続けてくれたことが力になり、毛が生えて痒みが止まった時は、本当に嬉しかったです。
もう一例は、鼻の奥に腫瘍が出来てしまったゴールデンレトリバーの子への治療です。ハーブ、漢方、食事療法を併用して副作用を抑え、効果を引き出すことができました。毎日の食べ物に関する私の事細かなアドバイスを飼い主様が忠実に実践してくださったのでしょう。自力で走れないほどの重症だったのが、「元気に食べられて庭を走り回っている」と聞いた時は、感動しました。
つらい症状が良くなることが一番ですが、診察している中で飼い主様の動物への愛情を感じる瞬間が印象深いですね。

―最後に飼い主様へのメッセージをお願いします。

気になる行動や症状がありましたら、遠慮なくご相談ください。何気ない行動の中に、体質や体調の変化が隠されていることもあります。その行動が、体調の変化について何を示しているのかを一緒に考えていきましょう。「この子のために何かしたい」と思った時、伝統医療であればその子にやってあげられる治療が見つかることも多いです。ペットとより良い関係が長く続くようサポートしていきたいと考えています。

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食の大切さを感じている飼い主様へ。犬猫にも伝統医学で治療を行う

表参道ペットクリニック

場所
北海道札幌市中央区北2条西17丁目1−11 MAP
電話
011-642-1001
診察動物
イヌ ネコ ウサギ ハムスター
診察領域
歯と口腔系疾患 眼科系疾患 皮膚系疾患 脳・神経系疾患 循環器系疾患 呼吸器系疾患 消化器系疾患 肝・胆・すい臓系疾患 腎・泌尿器系疾患 内分泌代謝系疾患 血液・免疫系疾患 筋肉系疾患 整形外科系疾患 耳系疾患 生殖器系疾患 感染症系疾患 寄生虫 腫瘍・がん 中毒 心の病気 東洋医学 けが・その他

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